プレゼント

今月3日(月)にオランダへ荷物を送った．クリスマス
プレゼントである．日本時間の15日(土)に届いたそ
うである．

中身は日本のスナック(芋けんぴなど)や抹茶ラテ，
さらには今治タオルやダイソーの歯磨きチューブを
絞るやつなどを．

基本，オランダ人は人から物をもらうことに慣れて
いないそうだ．「オレは人から物を恵んでもらうほ
ど貧乏ではないぞ」とか「必要としないものをもら
ってもお金がもったいないし，嬉しくないわい」と
かが理由である．
したがって，オランダ人に対するプレゼントはほど
ほどにしておく必要がある．小生もその気持ちはわ
かる．

サルのバカ

今週，オランダに向けてクリスマスプレゼント
を送った．発送のために郵便局の窓口で30分
もかかってしまった．その理由は以下のとおり
である．

学生時代にやった数年間の引っ越しバイトのお
かげで梱包が得意である．SAL便が使えるよう
に箱のサイズを微調整して90cm以内におさめ
た．箱の3方向の長さ86cm，重さ1.4kg

せこい小生は，郵政のウェブでオランダへの
SAL便(小型包装物2kg以下)+国際書留の運賃
が1,890円であることを確認した．
しかしだ，窓口担当者曰く「オランダ向けの
SAL便は取り扱いがないですよ」とのこと．

ちょいちょい，ほんまですか?
小生は事前に郵政のウェブで確かめてきた旨
を述べた次第である．SALの取り扱いがない
のはどうもそれは本当らしい．ただ，その情
報がウェブに反映されていないだけだった．
昨年の12月から休止中とのこと．そんなやり
取りをしていたら30分が経過してしまった．
航空便にスイッチして運賃2,720円也．

帰宅後，妻には「1,890円じゃなかったん?」
と問い詰められ．

フーハルテン

ベルギービール
Hoegaarden (ヒューガルデン)
のことである．厳密には，日本の酒税区分では発泡酒に
分類される．

オランダ人Rと彼のご近所のおっさん達(おじさん達ではない)
とのホームパーティ時に日本では「ヒューガルデン」と発音する
んよ，と言ったら笑われた．

彼らは一斉に「そりゃーあんた，フーハルテンじゃろ」となった．

昨夜，いつのもバーでオーダーした．0.8英世也．来週は
健康診断があるのでこころもち抑え気味で．ちなみに，あ
ちらのスーパーでは€0.87で売られていた．

帰国

帰国した．ご飯が美味しすぎる．

オランダの最寄駅DelftからSchiphol空港までの電車(IC,
Inter City，日本でいう特急みたいなやつ)で少し慌てた．
駅のホームへ行ったら，空港行きのICがすべてキャンセルに!!!
時間に余裕を持って出発したとはいえドキドキだった．
なんとかDen Haag HSまで行くと，ICに乗り換えることが
できた．駅や電車内では無料Wifiが提供されているので，
電車の運行動向をリアルタイムでチェックした．それと併せ
て情報収集も行った．地元の人達にどこの駅まで行き，
乗り換えるのがベターなのかをたずねた．
まあこちらの電車は遅れるのが当たり前である．スマホに鉄
道会社のアプリをインストールしておけば，目的の電車が
何分程度遅れているのかがわかる．

日本の某鉄道会社ではそんなとき，お詫びのアナウンスを
するばかりである．サイトを見ても遅れが生じていることは表
示されるが，何分遅れているのかがわからない(わかる会社
もあるとは思う)．旅行者はそこから先の目的地までどうやっ
て行けばよいのかを知りたいのだ．

1000km走行達成

ランニングを始めて10か月．ついにである．それは今週月曜日
でのこと．今日水曜日はオランダでの最終ランだった．
ナイキのランニング用アプリ"NRC"のランレベルがブルーになった．
ランレベルは全部で7段階あって，今回はそのちょうど真ん中に
昇格したわけである．しかし，次のパープルまであと1500km
もある．ストイックにやっても，1年半はかかりそうだ．

今日は仕事の最終日だった．職場のみなさんが帰宅する前に
お礼のあいさつをして回って，アパートに帰った．それから荷造り．
この商売も出張が少なくないので，次第に荷造りの手際がよく
なってきたか?数日前からじわじわと作業を進めてきた．
「慌てる」を排除した生活を目指す．

最終的にアパートは，イタリア人x2男女，イギリス人x1女子，
ブルガリア人x1男子，そして日本人x1おっさんに落ち着いた．
イギリス人女子は来年の6月までここに住むそう．家賃が高い
から他のアパートを探したらいいのに，と忠告したら，ロンドンの
時よりも安いわ，とのこと．

帰国したら忘れないうちに研究の続きをしなくてはならない．年
内に投稿する．でないと，ライバルに先を越されてしまう．

[備忘録] オランダの洗濯機と乾燥機 使用時の設定

双方をまともにやると3時間程かかるらし
い．小生は神経質なおっさんなので，生地
が傷んでもらっては困る．それと，あまり
時間がかかってはハウスメイトに迷惑をか
けてしまう．それらの理由により，それぞ
れをショートカットしている．

洗濯機は"Express"で設定すると洗濯，す
すぎ，脱水の全工程で37分の短縮コース．
乾燥機は"Synthetish"(合成繊維)の"Kastdroog"
(普通乾燥)モードで30分経過したところ
で止める．その後，室内に干す．

洗濯の37分コースでさえもワイシャツの
首の皮脂汚れがきれいにとれる．特別何
かするわけでもない．ドラム洗濯機は少
ない水で洗う．多分，粉末洗剤をたんま
りと入れるので洗剤の濃度が高いからだ
ろう．使う水の量は日本の洗濯機に比べ
て極めて少ない．水の節約になってよさ
そうだ．

帰国後の話: 自宅の洗濯機をドラム式に
買い替えた．

洗濯機の設定












乾燥機の設定

洗剤と柔軟剤の位置(左: 洗剤，中央: 柔軟
剤，右: 予洗い用洗剤) [あまりキレイでは
ないので一部モザイクをかけた方がよかった]

 

小生は朝8時に出勤することにしている．そ
れから2時間弱はオフィスに誰も来ないので，
自分だけの贅沢な時間である．といっても，
誰かが来たとしても邪魔をされるわけではな
いが，鼻毛は切れない．まあ，その程度であ
る．出勤は残すところあと2日．

スーパーで土産を買う

誰かもブログに書いていたが，オランダのスーパーは"ばらまき"土
産の宝庫である．週末はアパートで研究を進めつつ，雨が緩む
と気分転換にフリマをうろついたり，スーパーで土産を買った．
土日とも雨が続いた．大粒の雨だった．こちらでは珍しいと思う．

その間，次のジャーナル論文の計算結果の見せ方を考えること
ができた．数字やアルファベットが並ぶ意味の分からない膨大な
計算結果を論文にそのまま載せるわけにはいかない．したがって，
内容を吟味したり，その結果にさらに解析を加えたりする．
思いの外作業が進んだ．雨も悪くない．
計算結果の解析にPythonが使いやすいこともわかった．今更
かもしれない．まさに「退屈なことはPythonにやらせよう」の世
界である．

帰国したら，積読してある
Al Sweigart著
退屈なことはPythonにやらせよう
を読んでみよう．

Sushi or Sashimi

帰国してから真っ先に何が食べたいか?

と質問されたら，「魚!!!」と答えるだろう．具体的には，寿
司や刺身に飢えている．今回の滞在で，和食，いや米粒
すらも食べないことにしているのでなおさらである．ちなみに今
日の夕食はほうれん草とマッシュルームのパスタの予定である．

Python+Gurobiで3次元データの読み込みを自動でやろ
うとしたがなかなかうまくいかない．文字としてはうまく読み込
めるのだが，数値として扱おうとするとエラーになる．
これは帰国してからの宿題とする．
そんなことばかりしていては時間がかかって仕方がない．人
力で4500パターンのデータをコピペしては，計算，コピペ
しては計算，というのを5日間ぶっ通しで行った．
で，先ほど終わった．インナーマッスルを鍛えたようなものだ．
多分，普段ランニングしていなかったら根気が続かなかった
と思われる．
できる人は，とっととデータの生成も同じプログラムの中で行
ってすべて自動計算するのだろう．
人力でやって頑張った自慢をするのではなく，それはむしろ
恥ずべきことである．

ランニングもあと13kmほどで1,000km突破である．その
距離は昨年の12月からの累積である．今回のオランダ滞
在中にそれも目標にしていたのだ．あと2回走ったら達成で
きる見込み．

Elstar

オランダで開発されたリンゴの品種である．最もポピュラー
な品種の1つ．今回，こちらに来て果物はバナナばかり食
べてきた．エルサルバドル産が1kg100円ほど．ふと昨日，
「リンゴ食べてないじゃん」となった．小ぶりなのが10個，袋
に入って300円ほどである．柔らかくて酸味と甘みが絶妙
である．

前回の滞在は冬場であった．半年間ほぼ毎日食べていた．
あまり日光に当たらなかったのもあるだろうが，顔のシミが大
幅に減ったのだ．リンゴの効果はどれだけあったかはわからな
い．しかし，小生の中ではリンゴに対する評価は高い．


やらなければならないことが多すぎるとストレスになるよね，と
当たり前ながら考えるのである．それに対して，1) やること
を減らす，2) やることを後回しにしない，ということをあらた
めて考えている．
特に，単細胞で頭の回転がよろしくない小生は，それらを
戦略的にやらないと何も成果を出すことができないと悟った．
数値計算の合間に，職場へ提出する今回のサバティカル
の報告書を書き始めた．帰国までのカウントダウン．

Kinderdijk & Tobaccos

共同研究者R夫婦がキンデルダイク(Kinderdijk)へ行こうと誘
ってくれた．オランダどいえば風車である．その風車が19機連な
っている風光明媚な観光地である．ちなみにオランダ人の彼らも
今年になって生まれて初めて行ったらしい．近くて遠い存在だっ
たそうだ．

国土の25%が海抜マイナス地帯のオランダ．浸水を防ぐために
古くから風車を回して水をかき出してきた．
風車が回るとその力は縦方向に設置された1メートル四方の長
さ5メートルほどの木製の巨大シャフトに伝えられ，さらにその力
を水車を回す力に変換する．

風車番の仕事は過酷だったに違いない．風車の中は五月蠅い
し．風車の中に家族で住んでいたそうだ．中には風車の回るフィ
ンと衝突して亡くなった人もいたそうだ．

休憩中に一服している奥さんのタバコの箱を見た．直接的な写
真がプリントしてあった．1箱の値段は8ユーロ也．

夜は小生のリクエスト通りのBBQ．先日の長男のBDパーティで
余った肉を焼いて食べようぜということで．日本とは異なり，ハン
バーグ，味付きの豚肉，サテ(串に刺した鶏肉)それからソーセ
ージ．野菜なし．それとこちらも小生がリクエストしていたベルギ
ービールをいただいた．

キンデルダイク(Kinderdijk)












Rの奥さんのタバコの箱

デビッドカードをクレジットカードのように使う

デビッドカードの利点

オランダに来たら毎日ベルギービールを飲んでやるぞ，と心に
決めていたものの，摂取アルコール量は日に日に減っている．
銀行口座の残高を確認すると，軍資金の6割を使ってい
た．順当ではあるが懐が寂しくなってきた．その気持ちを今
日の記事で表現．[注意: PC画面で最適化されています]

買い物ではほぼ現金を使っている．クレジットカードのキャ
ッシングではなく，三井住友銀行のデビッドカード(クレジ
ットカードとほぼ同様の使い方ができる)のキャッシングを
利用している．クレジットカードだと，利用明細書が自
宅に届いて家人に確認されかねない．デビッドカード
はこの点で都合がよい．なぜなら，紙の明細書の送
付がないからだ．いろんな意味で単身赴任者にお勧
めのカードである :)

ただし，オランダは支払いでクレジットカードが使え
ない店が意外と多い．例えば，スーパーでは現
金か，オランダの銀行のデビットカード類しか使
えない．同僚にそのことをたずねると，クレジッ
トカードだと「手数料は誰が払うのか問題」
があるからね，とのことだった．鉄道のチケ
ット(OV-Chipkaart=現金をチャージ
するSuicaみたいなやつ)でようやくクレ
ジットカードが使えるようになった．
以前は主要都市以外の駅の
券売機では，コインしか使え
なかった．

なぜ，そんなにありがた
そうに書くのかというと，
コインがなければ，
チケットを窓口
で買わないと
いけなかっ
たのだ．
窓口
では
当た
り
前
の
よ
う
に
行
列
が
で
き
る
の
で，
下
手
す
る
と
目
的
の
電
車
に
乗
れ
な
く
な
る
恐
れ
が
あ
っ
た．
さ
ら
に，
窓
口
で
チ
ケ
ッ
ト
を
買
う
と
人
の
手
を
介
す
る
の
で
手
数
料
が
加
算
さ
れ
る
の
だ．


研究の話
小生が今回修正した論文の1回目の査読中に極めて似たテ
ーマの論文がライバル研究者らによってジャーナルに掲載され
た．それを今回の修正で先行研究として挙げ，小生の研究
との違いを明確に示さなければならなかった．たとえ，それが
自分が先に思いついたテーマであったとしても，世の中に先に
出た方が先行研究となる．
いや，その考えすらナイーブかも知れない．自分が思いつくこ
とのオリジナリティなんてたかが知れていて，誰でも思いつくも
のであるともいえる．ほんの少し早く思いつくかどうかの違いく
らいしかないのではないか．いずれにしろ，ぼやぼやできない
のは確かである．


友人夫婦からのドイツのお土産のビールちゃん達
ドイツ人がボトルに詰めたにしては，左右のビンで分量が異
なるところが不思議である．

論文修正1回目 ひとまず終わり

懸案事項だったジャーナル論文の修正である．2人の査
読者からいただいた合計59個(!)の指摘事項に対応し，
再投稿した．しかし，2回目の査読で追加内容に対して
新たな指摘事項がありそうだ．

ひとまずそのことは忘れることにした．次の研究テーマに取
り掛かる．


下の写真は恒例のハイエナ活動の成果
今回は冷凍庫に入っていたペレット状のホウレンソウを発
掘した．パスタはスーパーで間違って購入したグルテンフ
リーのもの．味は悪くない．

ピラミッド型の研究体制

研究の最前線にいるPhD学生の中でヨーロッパ出身の人
達は前回ここに書いたように頑張り過ぎない．でも成果を
出しているのは確かである．こちらのPhD学生は4年契約
で研究者見習いという立場で研究活動を行う．その間，
月給は2500ユーロ程もらっているそうである．

指導教授はたまに直接指導するが，普段はデイリーコー
チと呼ばれる准教授，講師や研究員が指導にあたる．
教授の人数は教員10名のうち1人くらいの割合である．
つまり，研究者のピラミッドが形成されているということだ．
ということは，ピラミッドの頂点になると研究成果の数がす
ごいことになるわけである．もちろん，厳しいプレッシャーは
あるだろうけれども．

日本人研究者の研究成果が少ないのは，このように研
究体制の違いも大いに関係あると思われる．日本のよ
うにPhD学生が授業料を払いながら研究で苦しい思い
をするのは正に修行である．さらにいうと，PhDをとっても
なかなか自分の希望する仕事が得られない．

日本でピラミッドを形成しようとすると，やはり留学生の受
け入れがポイントとなるだろう．ただし，奨学金の類のファ
ンド問題がつきまとう．

疲れる前に休む

こちらでの滞在もあと3週間を切った．大学で研究活動
ができるのは残り正味13日間となった．

16時過ぎになると研究室(8人部屋)は，我々アジア人
3名(韓国，タイ，日本)だけになることが多い．
何が言いたいかというと，我々アジア人はやはり勤勉だと
いうこと．研究時間を見ると確かにそうだ．
ただし，16時にはいなくなる人達も研究成果はそれなり
に出している．

そこで最近，「オレら頑張り過ぎかも?」という疑問が湧い
てくるのである．疲れ過ぎて，逆に効率が悪くなっている
のかも知れないのだ．
我々研究者も働く上で，「疲れてから休む」ではなく「疲
れる前に休む」という考えが求められる．

小生は17時に研究室を出ることにしているが，その後買
い物をして，ランニングしたところでまだ何かできそうな時
間帯である．気分をリフレッシュして次の日に備えることが
できる．

といっても，日本だとやるべきことが多過ぎてそんなことを
言っていられない状況であることも確か．

Maastricht

あのマーストリヒト条約のマーストリヒトへ行ってきた．オラ
ンダの最南端のまち．ベルギーとドイツとの国境でもある．
日本から友人夫婦がドイツ出張の途中でオランダに寄っ
てくれた．一泊二日．3週間半ぶりに日本語でしゃべった．
ドイツに近くて小生もまた行きたいまちときたら，マースト
リヒトに決まりである．オランダ人も観光に来る．小生が
滞在するまちから電車で片道3時間かかる．片道運賃
25ユーロ也．

まち並みがいいのはもちろんのこと，何より料理が最高で
ある．呑兵衛夫婦は満足してくれたようだった．今回驚
いたのはオランダ産の白ワインが最高だったこと．下の写
真4枚目の要塞の近所で作られているそう．日本でオラ
ンダワインが知られていないのは流通量が限られているか
らかも．フレンチレストラン"HARRY'S"でのランチの時に
タルタルステーキと一緒に楽しんだ．韓国料理のユッケみ
たいなものだ．完全に生肉．
夜はベルギーレストラン”WITLOOF”でベルギービールと
ムール貝のワイン蒸しなどを楽しんだ．

2枚目の写真は「つまずきの石」である．過去にこの家に
住むユダヤ人がアウシュビッツ強制収容所へ連行されたこ
とを意味する．ドイツに滞在経験のあるその夫婦が教え
てくれた．


おかげで大いに気分がリフレッシュできた．論文の修正も
最後の懸案事項だった文献レビューを概ね書き上げた．
VRPにいろんなバリエーションがあってそれぞれの差異を明
確にするのに手こずった．何しろ数が多い．

ソコソコでいいじゃんという考え方

毎日ほぼ3食手製サンドイッチを食べている．もちろん，
スープやサラダ，果物も一緒に．米らしきものはこっち
に来てから一切食べていない．
体重が減っている．おかげでズボンのベルトの穴が1つ
移動した．食欲が湧かないし，慣れない海外生活で
のストレスも関係ある．

今日，フランス人のアントニと先日書いたワインの続編
について話をした．どうも彼とその彼女はフランスからワ
インや食材(フォアグラや果物のコンポートなど)を持ち帰
っているそうだ．彼らも食事の問題を抱えている．

最近小生が買った6ユーロのフランスワイン(Chateau de Jau)
の名前でググったらこんな写真が出てきた．ちょうどよい
肉の焼き加減だと思われる．

大雑把に言って，その"ちょうどよい加減や塩梅"がオラ
ンダにはあまりないような気がする．別に悪いとは思わな
い．誰がやってもソコソコのレベルでできる，を優先した
結果である．
個人の能力に依存し過ぎないということだ．99を100
に近づけるのと，80でいいじゃんというのとの違いである．
炊飯でいうと，高級寿司店ではガス釜で炊く．米のポ
テンシャルをギリギリのところまで追求するのだ．一般に
使われている電気釜では焦げないように一定の余裕を
持たせている．そもそもオランダだと，真空パックに入っ
た米をレンジでチンというイメージに近いだろう．

実に合理的だ．どこやらの国で，申請書に書いた数
字が全角でないので修正しろというのを体験したことが
ある．

システム化とかモジュール化とかを徹底しているからこそ
低コストや高効率が実現できるのだろう．

こちらに来て，研究が邪魔されることがないので，かな
りの高密度の時間を過ごしている．論文修正もあとも
う一息．

セントラルヒーティング稼働開始

論文の修正作業を地味に進めている．修正の方針が
ほぼ固まった．今日は共同研究者Rとそれについて1時
間のミーティングをもった．こんなに消耗する修正は初め
てだ．

朝夕は冷える．天気予報では最低気温12℃とのこと．
昨日からセントラルヒーティングが動き始めた．しかし，
暖房が効くのはよいが暑い．小生が止めると，誰かが
スイッチを入れる，というループを形成しつつある．暑い
と寝つきがよろしくない．

下の写真はバルコニーからの眺めであるが正に工事現場
である．朝の7時前から作業を始めてくれる．

水が違う

バルコニーで食事するには寒くなってきた．日本の中部
地方でいうところの10月くらいの気温である．

こちらに来て初めて料理した．ハウスメイトが残していった
食材をハイエナのように漁ってみた．今回の収穫はパスタ．
タダながらこれがなかなかいける．

水が硬水だからかも知れない．ネットで検索したら確かに
そのような内容がいくつも引っかかった．パスタは硬水で茹
でろと．人間はその風土にあった料理を作り出してきた．

ラーメンや蕎麦だと軟水が必要とのこと．記憶にあるのは
日本でのこと．某有名豚骨ラーメン店のコップ水である．
これがお代わりをしたくなるほどうまいのである．通常の水
道水をさらに軟水に調整してある．水道パイプが軟水器
に接続されているのを見つけた．

ハイエナ活動の収穫

良心的なワインの産地

フランス人のPhD学生アントワーヌがコスパの良いワインの産地をフラ
ンス語訛りの英語で教えてくれた．ただ，親子ほどの年の離れた
野郎の言うことを鵜呑みにはできないが，彼は周りのワインにうる
さい大人から美味いワインに関する蘊蓄を散々聞かされ，ワイン
を散々飲まされてきたに違いない．

さて，彼がリコメンドしてくれたのは次の3地方である．
- Buzet
- Languedoc-Roussillon
- Vallee du Rhone

Bordeaux，BourgogneやChampagneは世界的に有名に
なりすぎて，コスパはよろしくないそうだ．上の3地方のワインは質
と価格が比例していて良心的であるというようなことを言っていた．
フムフム．小生は帰国したら自慢げにそんなことをしゃべるのだろう．
そうくると，試しにこちらで買って飲まないといけない．ワインを飲む
理由ができた．

今週に入ってからビールは飲まず，ワインを1日にグラス2杯ずつ
飲んでいる．先週末にお金をつかいすぎたので節約生活のためで
ある．フランス・Madiran産の6ユーロの赤がなかなかいける．


今日は息子の12歳の誕生日だ．息子は母親と東京の旅を楽し
んだそうだ．同僚からお祝いのメッセージをもらった．
オランダでは18歳と50歳の誕生日が特別とのこと．それぞれ，日
本でいうところの成人と還暦にあたるそうだ．

日本語を発していないことに気づく

こちらにきてきっちり2週間が経過した．
その間，読み書きはするが日本語を発していないことに気づい
た．なかなかの英会話の訓練である．周りに日本語を理解で
きる人はいないので頼れない．日常生活から仕事まで，がむし
ゃらである．

そうこうすると，物凄いブロークン・イングリッシュであるが何と
なく会話が成立しているような気になってくる．こうやって，が
むしゃらに身に着けた語学力やら度胸で何年も生活している
人たちを尊敬する．自力で海外のレストランに修行させてくれ，
と飛び込んだ人なんて相当なものである．

自分のためだけに使える時間を確保することの大切さが身に
染みてきた．小生の中の何かがリセットされた気がする．