今年はYouTubeを観る機会が増えた.小生
の授業用動画もそこにアップロードするこ
ともある.
1つ気づいたことがある.それは,多くの
YouTuberが「~したいと思います」という
セリフを発している点である.
上岡龍太郎はそれは民主主義教育の表れで,
総意で物事を進めようとする態度であると
述べている.しかしその反面,聞く人を迷
子にしてしまうとも.
言い切った方が聞いている方は安心するし,
言葉にキレが出る
傲慢にも聞こえるが,聞く人を迷子にしな
いためには言い切ることも必要である.
自宅近所のファミレスで注文した際の店員
の確認で「〇〇でよろしいでしょうか」
と言い切るようになった.以前は,「〇〇
でよろしかったでしょうか」だった.
確かに,注文を過去に置く方が当たりは柔
らかい.英語で何かをお願いする時に"Could
you ... ?"とする.それと同じ効果をもたら
すのだろう.
余談.研究者は正解のない問題(正解を誰も
知らない)を扱う性格上,「確からしさ」を
日々議論している.小生は職業病として,
言い切ることに関して少々抵抗感を持つ.
ただし,不特定多数を対象とした「話術」と
して言い切ることは,時として必要である.