マシュマロテストとは,子ども時代の我慢する力(自制心)
と,彼らのその後の社会的成功の関連性を調査した有名
な実験である.
幼稚園児くらいの子どもに,彼らの好物のマシュマロを目
の前に置き,15分我慢できたらもう1個あげるという実験.
我慢できた子と我慢できなかった子がいるわけで,自制心
とその後の社会的成功との相関関係について追跡調査し
たものである.
察しの通り,我慢して2個のマシュマロをゲットできた子は,
我慢できなかった子よりも社会的に成功したということだ.
2個ゲットできた子の中には,食べずに自宅に持ち帰った
子もいたそうである.マシュマロを食べることによる利益より
も,家族に褒められることの方を選んだのだ.
我慢できる人の方が長期的に見て,成功する傾向にある
と解釈できる.ただし,その後の他者による追加実験によ
ると,2個目のマシュマロをゲットしたか否かは,被験者の
経済的背景との相関が高いとの結果が出たそうだ.
小生はこれについてこう考える.経済的に成功している家
庭では,そうでない家庭よりも,長期的視野にもとづいて
意思決定することが尊重されるのではないかと.つまり,
家庭教育におけるその類の「刷り込み」が影響しているの
ではないか.