カラノウ (身体は脳みその乗り物): 就活時期にまつわるパラドックス

2015/02/16

就活時期にまつわるパラドックス

就活の早期化,長期化を避けるためによかれと思って行っ
たことが,思惑とは逆の方向にことが動いているようです.
産経ニュース

政府の方針で,現大学3年生の就職・採用選考活動の開始
時期が変更になりました.具体的には,それらの開始時期
が3~4か月後ろにずれます.

広報活動: 12月-->3月
採用選考活動: 4月-->8月

従来の就活・採用選考活動の開始時期では,学生の十分
な修学時間の確保を妨げ,海外留学を阻害している,とい
うことでした.

今回,一部の企業は,いい人材を早い時期から獲得しよう
と,実質的に昨年末からすでに動いているところもあるよう
です.学生は,早い時期に内定をゲットしておきたいでしょ
うし.

トーマス・フリードマンの言葉を思い出しました.企業のグロ
ーバル展開に関する本に書かれてあったものです.
下の言葉を私が引き合いに出したのは,当事者間で考えて
いることが異なることを言いたいからです.

・経営者や株主や投資家は,どこから利益が上がろうと,ど
こで従業員を雇おうと,ほとんど無関心である.
・政治家は特定の場所で雇用を創出しなければならない.
・住人はいい仕事がずっと家の近くにあることを願う


本質をついています.

トーマス・フリードマン著
フラット化する世界〔普及版〕上
フラット化する世界〔普及版〕中
フラット化する世界〔普及版〕下