昨日は,ある会社の説明会を職場で開催した.リクルータが採用活
動の進め方について説明してくれた.ただし,一番重要なことが説明
されなかった.
学生にとって,その会社で働くことがどういう意味を持ち,なぜ重要な
のかということ.すかさず,もう一人のベテラン・リクルータがフォローを入
れてくれた.
グレッグ・マキューン著
エッセンシャル思考
より
(この本を読むたびに気分が晴れて,やる気が湧いてくる)
脚本家ノーラ・エフロンが最も影響を受けた高校時代の授業でのこと.
ジャーナリズム入門の授業の課題として,教師が読み上げた次の文
章を要約することになった.
「ビバリーヒルズ高校のピーターズ校長は今朝,職員一同に研修旅行
の知らせを告げた.来週木曜日,職員全員でサクラメントへ行き,
新たな教育メソッドに関する会議に参加する.当日は人類学者のマー
ガレット・ミードや教育学者のロバート・M・ハッチンズ,カリフォルニア州
知事のパット・ブラウンによる講演も予定されている」
生徒たちはタイプライターに向かい,いっせいに要約を書き始めた.
「マーガレット・ミード,ロバート・M・ハッチンズ,ブラウン州知事は,
教育会議に参加し...」
どの生徒もダメダメだった.教師は首を振ってこう言った.
「来週木曜日は学校が休みだ」
それを聞いた瞬間,エフロンはジャーナリズムの本質を理解した.
すなわちジャーナリズムとは,それがどういう意味を持ち,なぜ重要なの
かを伝えることなのだ.単に事実を伝えることではない.出来事の核心
を見抜くことなのだ.