エアコンの温度設定を
夏場:28℃
冬場:20℃
にした上で快適に過ごすためには,湿度管理をしなければなりません.その理由は以下の通りです.
どこかの国では,エアコンの温度設定を夏場28℃,冬場20℃にするよう推
奨しています.
私の勤務校では,今週の月曜日からエアコンを使えるようになりました.
でも,ぜんぜん快適とは言えない状況です!!!
それもそのはず,不快指数が高いのです.ちなみに昨日の授業では,教室
内の乾球温度と相対湿度を測りました.結果はそれぞれ27.5℃と72%,不
快指数は78でした.
私は「船舶載貨論」という科目を担当しています.その内容の一部に温度
と湿度に関するトピックが含まれます.学生に興味を持ってもらうために,
不快指数を取り上げました.
今回は不快指数(Discomfort Index, DI)からみた,エアコンの温度設定につ
いて考察したいと思います.ただし,消費電力については触れません.
結論からいいますと,推奨されたエアコンの温度設定にしたがうと,快適には
なりません.夏場に快適を求めようとすると,シビアな湿度管理(除加湿)が求
められます.
ここでは人が快適と感じる範囲を私の主観で65~75と仮定します.(私の
主観では,夏場は70付近が快適で,75ではもう暑くて集中力を欠きます)
不快指数と体感の目安
~55 寒い,~60 肌寒い,~65 快適,~70 快適,~75 快適,
~80 やや不快,~85 不快,86以上 たまらない
不快指数(DI)は次の式で求めることができます.
DI= 0.81T+0.01U(0.99T-14.3)+46.3
T: 乾球温度(℃),U: 相対湿度(%)
下のグラフ中の青と赤のカーブは,それぞれ不快指数が65と75になる乾球
温度と相対湿度の組合せを表します.したがって,青と赤のカーブの間が快
適な状況となります.
そのグラフを見ると,夏場の温度設定を28℃にすると,不快指数を75以下
にするために相対湿度を45%以下にしなければなりません.また,冬場の20
℃の場合は不快指数を65以上にするために相対湿度を45%以上にする必
要があります.
以上のことより,推奨される温度設定を守りつつ,快適さを求めるためには,
湿度管理(加除湿)が求められることがわかります.
ここで快適さを優先し,省エネを無視してもよいとすれば,概ね乾球温度を
22~25℃の範囲で室温をキープすることによって湿度管理を無視することが
できます.
現実的な問題として,夏場に温度設定を28℃と設定した場合,相対湿度
を45%以下にしなければなりません.推奨される温度設定を厳守する場合は,
湿度管理が必要です.そのためにさらにエアコン以外の電力を使うとなると本
末転倒になりかねません.
